*

葉酸の効果・効能

公開日: : 最終更新日:2017/10/25


葉酸は、水に溶ける性質を持った「水溶性ビタミン」です。
ビタミンB1やB2などと同じ「ビタミンB群」の仲間で、別名は「ビタミンB9」。
ほうれん草の葉から乳酸菌の増殖因子として発見されたため、ラテン語で「葉」を意味するfoliumという言葉に因んでfolic acid(葉酸)と名付けられました。
その他の呼び名には「ビタミンM」「プテロイルグルタミン酸」があり、ビタミンB12と共に赤血球の生成に関わっていることから「造血のビタミン」とも呼ばれています。
また、葉酸はDNAの合成や細胞分裂に大きく関与しており、妊娠中の女性や、成長期の子供に必要不可欠です。
血液に関係する鉄分・葉酸・ビタミンB12の3つにはそれぞれ異なった役割があり、赤血球内のヘモグロビンの材料となる鉄分はヘモグロビンを全身に巡らせて酸素を届ける働きをしています。
一方、葉酸は赤血球内のDNA(核酸)を合成し、その働きをビタミンB12が助けることで正常な赤血球が作られます。
一般的な貧血は鉄分不足によって起こる「鉄欠乏症貧血」なのですが、鉄分が足りていても、葉酸とビタミンB12のどちらかが欠けていると鉄欠乏症貧血よりも治りにくい「悪性貧血」になる可能性があります。
悪性貧血とは、赤血球が巨大化し、ヘモグロビンが正常に働かなくなる症状のこと。
昔は原因が分からず治療法がなかったため「悪性」という名が付けられましたが、現在では、葉酸とビタミンB12を摂取すれば改善できることが分かっています。
男性と比べて貧血になりやすい女性は、妊娠中に限らず普段から積極的に摂っておきたい栄養素です。

葉酸の効果・効能・不足した場合の病気や症状など

葉酸には、貧血の予防・改善や、胎児・乳幼児の成長を助ける働き、粘膜の健康維持、ガンや動脈硬化を予防する効果があります。
葉酸はビタミンB12と共に「補酵素」として赤血球内の核酸やたんぱく質を合成し、正常な形の赤血球、つまり、正常な血液を作り出しています。
葉酸とビタミンB12のどちらかが不足すると正常な赤血球が作られず、赤血球が巨大化することで全身に酸素が行き渡らなくなる悪性貧血を起こす可能性が出てきます。
造血で知られる鉄分は赤血球の材料となる重要な栄養素ですがそれだけでは正常に働く赤血球を作ることができないため、貧血対策としては、鉄分・葉酸・ビタミンB12を一緒に摂るのが効果的です。
また、葉酸はDNAの形成、細胞の再生に欠かせない栄養素です。
そのため、妊娠中、特に妊娠初期の第一週が最も葉酸を必要とされており、この期間に葉酸が不足していると、胎児の中枢神経が上手く作られなくなる神経管閉鎖障害などのリスクが高まり、重度の場合は死に至ることもあります。
第一週目ではほとんどの人が妊娠に気付いていないので普段から葉酸が不足しないように気をつけましょう。
ちなみに、ピルを服用していると葉酸の吸収が悪くなり、貧血になりやすいので、妊娠を計画していなくても注意が必要です。
さらに、細胞分裂が盛んに行われる粘膜にも葉酸の欠乏によって様々な障害が出てきます。
代表的な欠乏症は、口内炎、舌炎、下痢、胃潰瘍、十二指腸潰瘍など。
もちろん葉酸をきちんと摂っていれば、これらの症状を防ぐことができ、大腸ガンや動脈硬化の予防にもつながります。

葉酸の摂取の方法や注意、多く含まれる食品など

葉酸は、ほうれん草、モロヘイヤ、春菊、小松菜などの青い葉物野菜を中心にブロッコリーやアスパラガスなど、野菜全般に多く含まれています。
その他、枝豆、そら豆、大豆、納豆などの豆類、海苔や昆布などの藻類、牛・豚・鶏のレバー、ウニ、イチゴ、小麦胚芽、煎茶などにも豊富です。
肉や魚などの動物性食品にはあまり含まれていませんが、含有量では動物のレバーが最も多くなっています。
18才以上の成人男女に推奨されている1日あたりの葉酸の摂取量は240μg、妊婦は440μg、授乳婦は340μgであるのに対し、牛レバーは50gで約500μg、豚レバーは約405μg、鶏レバーには約650μgもの葉酸が含まれています。
一見すると、レバーは鉄分も豊富で妊婦さんに最適なように思えますが、妊娠中のレバーは避けるべきだと言われています。
レバーには葉酸や鉄分と同様にビタミンA(レチノール)も多く、妊娠初期のレチノールの過剰摂取は胎児に悪影響を及ぼすからです。
野菜に含まれるビタミンA(βカロテン)なら問題ありませんので妊婦さんは野菜から葉酸を摂るようにしましょう。
ただし、葉酸は調理段階で失われやすく、長期保存による酸化で破壊されるため、新鮮な生野菜がおすすめです。
反対に、妊娠を計画しておらず、妊娠中でもないという女性は貧血対策として、鉄分・葉酸・ビタミンB12を豊富に含むレバーが最適なのですが、これも、たくさん摂れば良いというわけではありません。
葉酸には、発熱、じんましん、呼吸障害などを起こす葉酸過敏症があり、過剰な葉酸は亜鉛の吸収を阻害してしまうので上限値の1000μg(1mg)を超えないように注意してください。

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」葉酸の摂取基準

性別 男性 女性
年齢等 推奨量 耐容上限量 推奨量 耐容上限量
1~2(歳) 90 200 90 200
3~5(歳) 100 300 100 300
6~7(歳) 130 400 130 400
8~9(歳) 150 500 150 500
10~11(歳) 180 700 180 700
12~14(歳) 230 900 230 900
15~17(歳) 250 900 250 900
18~29(歳) 240 900 240 900
30~49(歳) 240 1,000 240 1,000
50~69(歳) 240 1,000 240 1,000
70以上(歳) 240 900 240 900
妊婦(付加量)   +240
授乳婦(付加量) +100
  • 数値の単位は(μg/日)で示しています。
  • 妊娠を計画している女性、または、妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスクの低減のために、付加的に400μg/日の摂取が望まれます。
  • 耐容上限量は薬などによる通常の食品以外から摂取するプテロイルモノグルタミン酸としての量です
  • 妊婦、授乳婦では耐容上限量の掲載がありませんが、耐容上限量がないということではありません。通常時の耐容上限量を参考に、適度な摂取が大切です。

※江崎グリコ株式会社 「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より引用

スポンサーリンク

関連記事

記事はありませんでした

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


PAGE TOP ↑